GOLDEN FLEECE
ゴールデン フリース
ゴールデン フリース。それは最高の品質を求める象徴
ゴールデン フリース──最高の尺度を表すこのシンボルは、1850年にブルックス ブラザーズの店のドアの上に掲げられ、以来、伝統と品質、あるいは創業以来のサービスを象徴するものとして扱われてきました。
1850年は、創業者ヘンリー・サンズ・ブルックスの子供たち、ダニエル、ジョン、エリシャ、エドワードが、1818年の創業時からの社名を変更し、ブルックス ブラザーズと名乗りはじめた年です。そして同じ年、ゴールデン フリースのマークは会社の商標として登録されました。
このリボンで吊り下げられた子羊のロゴには華麗なる歴史があります。1430年、ブルゴーニュ公爵フィリップ3世は、ポルトガル王ジョアン1世の娘イザベラと結婚した時に、花嫁を称えようとゴールデン フリースの勲位を創設し、ゴールデン フリース騎士団をつくりました。ゴールデン フリース騎士団は、ヨーロッパで最もスタイリッシュな騎士団として精彩を放っていたと伝えられています。
真紅のローブには火打石や火打ち金の刺繍、白いサテンライニングを施した紫のベルベットのマント、金糸で刺繍した紫のベルベットの帽子……。こんな装いの騎士団の一員である証となったのが、ゴールデン フリースの紋章だったのです。この紋章はブルゴーニュ地方に繁栄をもたらした羊毛、ひいては英国においても毛織物業界のシンボルとなりました。
実はゴールデン フリースには中世ヨーロッパを超えて古代ギリシアに連なる歴史があります。ギリシア神話には金の羊毛(ゴールデン フリース)を求めてギリシア神話の主な英雄たちとともに遠征したアルゴ号の話があります。フィリップ3世はそれを知ってこの紋章を採用したのかもしれませんが、ブルックス ブラザーズの4人の兄弟は、ヨーロッパのこうした伝統を象徴するものとして、ゴールデン フリースをシンボルマーク=アイコンにしたのではと伝えられています。
そして店のドアや商品に入ったこのアイコンを顧客たちが目にした時、ブルックス ブラザーズの伝統、妥協のない品質、そしてブランドの卓越性を見出すとともに、このシンボルマークの確かな歴史をも感じるのではないでしょうか。